レンガ造りのトンネルと
歴史を感じる町並み
静岡市駿河区宇津ノ谷は東海道五十三次の宿場町。400年以上前の時代からの町並みが残る、情緒ある風景と独特の懐かしさを感じられる名所です。
現在の静岡市と藤枝市を跨ぐ、明治時代に作られたトンネル『明治宇津ノ谷隧道』のほか、大正・昭和・平成と4本のトンネルが並んでいます。
今回訪れた明治のトンネルのみ現在は車の通行ができず、レンガ造りの貴重な遺構であると共に、トンネルとして初めて国の有形文化財に登録された歴史スポットです。
明治のトンネル
ホラーの所以は風の通り道?
静岡市側からは宇津ノ谷の集落が先にありますが、まずは明治のトンネルを紹介。
緑に囲まれた歴史を感じるトンネルの入口は、涼しい風が絶え間なく吹き抜け、叫び声のように聞こえなくも...?これが心霊スポット扱いを受けている所以なのでしょうか?
トンネルの中はとても涼しく、冷房の効いた部屋のようでした。全長は203mとそれほど長くはなく、入口からもトンネルの先が見えています。
側溝に流れる赤い水。トンネルのレンガが溶け出しているのでしょうか?夕暮れ時に見たら少しビックリするかもしれませんね。
トンネルについてもう少し詳しく
明治のトンネルの正式名称は『宇津ノ谷隧道(うつのやずいどう)』1874年から掘削工事が始まり、1876年に開通した当時全長223m・幅5.4m・高さ3.6mだったトンネルです。
火災による崩落や、それに伴った修復などで形が変わり、現在は全長203m・幅4m・高さ3.9mとなっています。
崩落の原因となったのが、こちらのカンテラ。開通から20年後の1896年に、カンテラからの出火で火災が起こりました。
もちろん現在のものとは規格が違い、火災にならない仕様になっているはずですが、恐ろしい話ですね。
とっても映えるスポットです
この日は雨上がりの訪問でしたが、トンネルの手前・中から見える景色も、緑豊かな自然を含んだ光が差し、鮮やかなコントラストに広がっています。
様々な角度で写真を撮るだけでも、色合いが美しい映える写真を撮影できるスポットでもありますよ。
トンネルの手前に3台分の駐車場がありますが、ここに来るまでがかなり狭い激坂なので、運転に自信がない方はご注意ください。
駐車場には4本のトンネルと周辺を紹介する案内板も設置されています。
宇津ノ谷の集落へ
歩いて周る旧東海道
明治のトンネルの手前に設置された旧東海道の石碑。丸子宿の次は岡部宿、宇津ノ谷は峠越えの難所、宿場町ではありません。
この先は階段があり、登ると県道208号へ繋がります。その先にあるトンネルが大正のトンネルですが、車道ですので徒歩で撮影に行くことはできませんでした。
古の空気が残る町並み
明治のトンネルへ向かう坂道の途中から見下ろした宇津ノ谷の集落。急な坂道は登るのも降りるのも大変ですが、高低差で変わる景色が美しいですね。
階段を下りて宇津ノ谷の集落へ。観光スポットとして紹介されてはいますが、現在も人が住んでいる町です。勝手に家に入ったりしてはダメですよ。
小説の文字から頭に浮かんでくる景色と言いますか、時代を切り取ったようなレトロな街並み。どこか現実離れした不思議な空気を感じます。
角の家には『角屋』下っていくと『松屋』『伊勢屋』など、普通の住宅に見えますが屋号が付いた家がいくつかあります。
名字が同じ家が多かったので、わかりやすくするために屋号で呼び合ってるのかなと。NHKの『日本人のおなまえっ!』とかで取り上げそうなネタですよね。
あくまで町並みなので、これと言って何を見るというものはありませんが、懐かしい雰囲気に癒されたり、不思議な力を感じるかもしれません。
ランチや休憩にピッタリなお店も
平日でもオープン前から行列ができる人気蕎麦処・きしがみさん。産地にこだわった十割そばや、尾瀬直送のマイタケを使用した天ぷらなど逸品が揃っています。
ものづくり・甘味処今昔さん。手作りの甘味を味わえる和カフェ兼、集中してプラモデル制作ができる設備が整ったお店です。
『ものづくり・甘味処今昔』宇津ノ谷峠の和カフェ&製作スペース! - 静岡市観光&グルメブログ『みなと町でも桜は咲くら』
宇津ノ谷観光の際は是非お立ち寄りください!
【明治のトンネル】宇津ノ谷峠の歴史パワースポットを探索! - YouTube
スポット情報
スポット名 | 宇津ノ谷峠 明治のトンネル |
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住所 | 〒421-0105 静岡市駿河区宇津ノ谷180 |
連絡先 | 054-221-1066 |
駐車場 | あり |
アクセス | JR静岡駅よりバス『中部国道線』30分 『宇津ノ谷入口』下車徒歩15分 |
詳細 | 静岡市観光サイト |