静岡市観光&グルメブログ『みなと町でも桜は咲くら』

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『静岡市治水交流資料館(かわなび)』七夕豪雨から学ぶ川との共存【入場無料】

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今一度川について学ぶ
大人こそ見て欲しい資料館

駿河区大谷の住宅街にある、静岡市の治水(水害を防ぐ取り組み)についての資料館。主に七夕豪雨から学ぶ、映像や様々な情報を分かりやすく展示されています。

どなたでも無料で見学可能な上、スタッフさんの詳しい解説・案内を個人でも行ってくださいます。七夕豪雨を直接は知らない私は初めて知る情報も多かったです。

市営施設なので月曜日はお休み。イベント開催日や団体予約が入っているタイミングは入館制限もあります。市の公式ページに最新の予約一覧表もあるので確認推奨です。

静岡市治水交流資料館

外観

沿い(国道150号)から少し内側に入った住宅街の一角。150号とは直接つながっておらず、入り組んだやや分かり辛い場所なので、マップを見ながら向かいましょう。

駐車場は玄関の前に18台分。最寄りの大谷バス停からは徒歩5分です。

今一度川と街の共存を学ぶ

2022年9月の台風15号から、2023年6月の大雨を受けて『前回に学ばなかったのか』『半年で整備できなかったのか』と無理があるでしょと感じる意見を見たのですが、

そう思った私自身も、そこまで静岡市と川の関係・治水について知っている訳では無いなと感じ、改めて勉強しようと訪問してみた次第です。

予約など何もせずグループでいきなり行ってしまったのですが、スタッフさんが快く解説して下さり、専用の映像など含め1時間半程じっくり学ばせていただきました!

館内

一階は様々な展示が設置されたホールになっており、中央には川を強調した静岡市の立体地図、奥には大きなモニター、周囲に川や治水についての資料が並びます。

時間がない方は自由に見て周るだけも可能ですが、2本の映像とスタッフさんの説明でゆったり周るコースがおすすめです。目安は質問時間などは別で1時間ほどですね。

個人でも無料で対応していただけるのがありがたいです。

七夕豪雨の映像と地図で

像は撮影禁止で写真はありませんが、まず最初に7分程の七夕豪雨についての映像。

当時の被災地の映像や詳しい被害状況など、七夕豪雨の後で生まれた私は文面でしか知らなかった情報が、よりリアリティというか改めて分かりやすく学べました。

清水の巴川氾濫による冠水被害のイメージが強く、浅間神社の辺り・丸山町の土砂災害による被害も特に大きかったのは知りませんでしたね。

解説を挟んで映像②、明治・大正の治水、七夕豪雨を受けての20年をかけての一大プロジェクト・大谷川放水路の整備や、遊水地の整備など近年の治水についても。

ちなみに上記は大人用の映像で、小学生の社会科見学の際は子供用の映像を別に流しているそうです。グループの年齢層によって選べます。

プロジェクションマッピングで

映像の次は中央のマップで解説。山の形や川の流れが立体的に作られた白地図に、プロジェクションマッピングで静岡市の航空写真と水害の範囲などが映し出されます。

治水について資料でより詳しく

河川の整備計画・総合治水対策などについて

沿いには資料が並び、巴川や安倍川の整備計画・総合治水対策などについて、なぜ治水は難しいのか、具体的な水害への取り組み等がより細かく解説されています。

巴川の対策の難しさが分かりやすい図

静岡駅から北上したエリア辺りを断面図にしたこちらを見ると、巴川の海抜の低さ、高低差の無さが一目で分かりますね。

大谷川放水路への分流堰資料

こちらは大谷川放水路へ巴川の水を流す仕組み・分流堰の一部をカットしたサンプル。ゴムでできており、自転車のチューブのように普段は空気が入っているそう。

巴川情報管理システムについて

分流堰は普段は巴川から水が流れないよう、膨らんだ状態で壁になっていますが、大雨などで水位が上がり、一定の基準を超えると中の空気が自動で抜かれます。

そうして萎むことで壁が無くなり、水位が上がっていた巴川から大谷川放水路に向けて、毎秒25メートルプール1杯分ほどの水を流すことができるそうです。

他にも、巴川の監視システムについてや、水門・遊水地と他の治水機能について、災害時以外の自然との共生などについても触れられていました。

二階にも資料があります

階段で二階へ

後は階段を上がって二階へ。ちなみに周囲の壁は等身大の高さで家などが描かれており、最初の映像と連動して雨や冠水した水の高さが映し出されていました。

七夕豪雨の写真など

二階はイベントや団体利用の際に使う多目的スペースがあり、七夕豪雨と2014年の台風18号の際の被害写真の展示も並んでいました。

整備される前の巴川と今

奥には明治期1887~1889年と2008年の二つの静岡市の地図があり、巴川が青に塗られていました。こちらは透明なガラスに描かれており、重ねて比べることができます。

古い地図を見ると、巴川の名前の所以とも言える蛇行具合が目に見えて分かりますね。長年の工事で、比較的緩やかな現在の形になった訳です。

それでも高低差の少ない巴川自体の構造上、水が溜まりやすい場所や、まだまだ対策が必要な場所も多く、先日の水害を受けて進められている治水工事もありますね。

2022年9月の台風15号被害マップ

こちらは簡易的に印刷をまとめて貼ってあるだけでしたが、2022年9月の台風15号の際の冠水エリアなどが分かりやすい地図です。

データベースもあります

今回はばっちり解説していただいたので使いませんでしたが、タッチ端末で治水に関する情報や写真を見ることができるデータベースの機械もありました。

玄関では資料も配布

玄関前は七夕豪雨時の写真で囲まれたゲートと、巴川の流域ごとの環境を再現した水槽に、生息する生き物も飼われて、巴川専用ミニ水族館に。

受付では小学生時代にも貰った気がする『わたしたちの巴川』や、治水対策の資料・浸水避難地図(ハザードマップ)なども無料配布されていました。

ここ数年の水害を受けて、今だからこそ知りたい静岡市の治水についてを、分かりやすく学べる穴場施設です。ぜひお立ち寄りください!

施設情報

店名 静岡市治水交流資料館(かわなび)
住所 〒422-8017 静岡市駿河区大谷2丁目24-11
連絡先 054-237-1322
駐車場 あり
アクセス 静鉄バス 美和大谷線
大谷バス停より徒歩5分
定休日 月曜日
営業時間 9:00~16:30
詳細 公式サイト

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